Kz Guitar Works

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Guitar Gallery File.0002 / Kz All Rose TL 22F #20200217

更新日:2021-03-02

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オールローズの常識を覆し「最高に鳴るオールローズTL」となった初めてのKz TL

 


◇Kzギターにとって初めてのTLスタイルモデ
◇オールローズでホロー・ボディ構造
◇ボディは本体が厚く、トップを薄く設計
◇オーソドックスなプレート付ボルトオン・ジョイント
◇Fred Stuart 60’s TL Pickupを搭載
◇Joe Barden American Standard Tele Bridge Plate and Saddle Kit Nickel

 

《ティザー動画 /約60秒で記事内容がわかる!? 》

 

▲Kz All Rose TL 22F Fred Stuart 60’s TL P.U. 
#20200217
クロサワ楽器 池袋店様オーダー品


《From Workshop》

 

3本分入荷した希少なローズウッド材は1本はKz One セミホローに、2本はこのTLスタイルとなりました。オールローズのエレクトリックは誰もがジョージ・ハリスンが使用した”オールローズ・テレキャスター”を思い出すでしょう。しかし、弊社ではTLスタイルは発売したことがありません。そのため、クロサワ楽器 池袋店のご担当者様のご要望とアドバイスを盛り込んで、Kzが初めて作ったTLスタイルがこのギターです。

 

ホーン形状は独自ですが、アウトラインやアッセンブリは、いわゆるTLスタイルを踏襲しています。また、ジョイントもプレート付のボルトオンです。

 

ヴィンテージのオールローズTLは独特のボディ構造で、ボディのトップ側とバック側が1対1となっています。しかし、ローズウッド材の優れた音響特性を活かすのであれば、別の方法も考えられます。

 

それは、ボディ部分は機能的にもボディと考えて、ホロー構造で設計する。これで木部が生み出す鳴りと空洞部のアコースティック感を出す。加えて、トップ側は薄くして、弦振動を損なわないようにする方法です。つまり、ホローボディ部とトップ部を機能で明確に区分するのです。このギターは、ボディは「ボディ」、トップは「8mm厚のローズウッド材のトップ」になっています。

 

これにより、ナマ音の時点でもよく鳴るボディとなっており、プラグインすればローズウッドが持っている本来のレゾナンスを最大限発揮する構造になっています。その境界部分にメイプル材のラインをラミネイトしていますので、下の写真でご確認下さい。

 

ネックはローズウッド材というだけでなく、ご担当者様のこだわりを反映し、新規に設計しました。まず、21フレット仕様ではなく、22フレット仕様になっています。指板は9.5″ラディアスを採用しています。7.25″ラディアス程度のテレキャスターに比べると、指板面がやや平たい印象になると思います。また、フレットもやや高さがあるジェスカーのFW55090を使用しました。これらにより、現代的な弾きやすさが出せました。ネック・グリップもやや肉厚で、握った時の満足感を重視した形状です。

 

ピックアップとブリッジはご担当者様から支給されたFred Stuart 60’s TL Pickupのセットを搭載しました。このボディにフィットするピックアップだと思います。

 

TLスタイルのKz TLは何本か製作していますが、ご担当者様からのアドバイスなどの経緯から、当面TLスタイルのオーダー品はクロサワ楽器 池袋店様を通じてのみとさせていただいています。

 


《Voice : クロサワ楽器 池袋店 石井雄揮氏》

 

オールローズのTLタイプにFred Stuart 60’s TL Pickupを載せたギターというのは、他にはないですよね。でも、私が想像した通りのサウンドとなり、大変満足しています。

トップ部を薄くするアイデアも正解でした。トップが鳴るハコ感、エアー感がすごく出ています。ソリッドのテレキャスターをジャズで使うギタリストもいらっしゃいますよね?ジャジーなTLタイプをお探しの方には最高の選択だと思います。

 


▲ボディ正面

▲ボディ・バック

▲ボディ・サイド

▲Fred Stuart 60’s TL Pickup(フロント)

▲Fred Stuart 60’s TL Pickup(リア) / Joe Barden American Standard Tele Bridge Plate and Saddle Kit Nickel

▲ 1 ボリューム、1トーン、XP-10 Hybrid TL Control Panel

▲648mm (ロングスケール)

▲ローズウッドネック / 新規設計のネック・グリップ

▲片側6連のヘッド

▲ Gotoh製ヴィンテージ・タイプのチューナー

▲Kzとしてはレアなボルト・オン・ジョイント。プレート付。

 


《SPEC》

[Body]
■基本構造 / ボルトオン&ホロー構造
■トップ木材 / ローズウッド
■バック木材 / ローズウッド
■バインディング / なし
■Fホール / なし
■PU / Fred Stuart 60’s TL Pickup
■コントロール / 1 ボリューム、1トーン、XP-10 Hybrid TL Control Panel

[Neck]
■スケール / 648mm(ロング・スケール) 22F
■ネック木材 / ローズウッド
■指版材 / ローズウッド
■指板バインディング / なし
■ネック・グリップ / 新規設計
■フレット / FW55090
■正面ポジション・マーク / ドット マザー・オブ・パール
■サイドポジション・マーク / ドット マザー・オブ・パール

[ハードウェア]
■ハードウェア・カラー / クローム
■ペグ / Gotoh SDS510 STANDARD 05M N
■ブッシュ / Gotoh TLB-1
■ロッド / 2way
■ノブ / SCUD HK-MKFC
■スイッチ・ノブ / プラスティック
■ブリッジ / Joe Barden American Standard Tele Bridge Plate and Saddle Kit Nickel
■ストリング・リテイナー / RG105
■ネック・セット・プレート / NSB-3
■ピックガード / TLタイプ

[カラー]
■トップ / ナチュラル
■バック / ナチュラル
■ヘッド・トップ / ナチュラル
■仕上げ / 艶消し 導管出し

[特別仕様]
ボティトップ材とバック材の間にメイプル0.8ミリのライン


本ギターに関するお問い合わせ / 同様のカスタムオーダーなどにつきましては下記までお問い合わせください。


※本記事は2021年2月時点の情報です。