Guitar Gallery File.0038 / Kz ST 22F 3S11 Kahler
更新日:2021-06-14
Kzのもうひとつの血脈「Kz ST」
Kz ST 22F 3S11 Kahler #20180077
価格=440,000円(税込)
◇独自のアウトラインを持ったダブルカット・モデル |
《ティザー動画 /約60秒で記事内容がわかる!? 》
《from Work Shop》
今回紹介するのは、Kz Oneと異なるアウトラインのボディを持つ「Kz ST」です。Kz Guitar Worksの“もう一つの血脈”といえるギターです。このKz ST 22F 3S11 Kahler #20180077は、逗子の工房で作られたカスタムラインです。
■Kz STとKz Oneの違い
Kz STは
・ダブルカットのアウトラインを持ったボディ
・P.U.やコントロールのピックガード・マウント化など
が特徴のモデルです。
特にKz STは、ネックのホーン側が長く、ストラップ・ピンが12フレット付近にあります。身体のやや上のポジションで弾くテクニカルなギタリストに好評なシェイプです。
一方、
・25インチ・スケール
・KGW P.U.
・Kahlerのブリッジなど
の仕様は、Kz Oneなどと同様。(もちろん、オーダーでは様々なアレンジも可能です。)Kzのエッセンスを踏襲しています。
■レバー・スイッチによるセレクターで11種類のサウンド
コントロールは3S11が基本仕様です。
3つのKGW P.U.は
・5Way レバー・スイッチによるセレクター方式
・シリパラ・スイッチの搭載
・ミドルP.U.のフェイズ・アウト機能
でコントロールします。
これによって
・3つのP.U.の個々の単体
の他、
2つのP.U.のミックス時には
・ハーフトーン
・ハムバッキング時の直列
・ハムバッキング時の並列
・ミドルP.U.のフェイズ・アウト
など、11種類のサウンド・バリエーションとなります。
Kz Oneで人気仕様の3S23では基本の操作は“個々のP.U.のオンオフ”です。この方式で23種類ものサウンド・バリエーションを生みます。これに対し、3S11は5Wayレバーが基本操作。つまり、“P.U.接続自体はプリセット”になっており、それをレバーで選ぶ方式です。概念として捉えると、5Wayのレバースイッチは実はプリセットのP.U.セレクターなのです。3S11は11種類ものサウンド・バリエーションがあり、「レバースイッチの方が馴染む」というギタリストにはぜひお試しいただきたい仕様です。一般の5Wayに比べ、サウンドの豊富さで3S11はアドバンテージがあります。
今回ご紹介したギターは、逗子の工房製ですから、ギターとしての基本仕様も万全です。ボディとネックにホンジュラス・マホガニーを、指板にはマダガスカル・ローズを使用。素材だけでなく、組込み、塗装、仕上げなど全製作プロセスに徹底してこだわった逸品です。
コロナ禍で楽器ショーの予定も不透明。そのため、レディ・メイド品ではKz STの製作予定はなく、現在はオーダーのみで対応させていただいています。Kz STの実機を楽器店でご覧いただける機会はレアです。
▲ボディ・トップ
▲ホーン側が長いシェイプ
▲キルト・メイプルとシースルー・ブルーのカラー
▲ホワイト・バインディング
▲KGW P.U. ×3
▲3S11コントロール
▲トーン・プルでミドル・フェイズ・アウト
▲Kahler ブリッジ
▲ボディ・バック
▲Kz独自のセットネック
▲ヘッド・トップ
▲ヘッド裏
▲マダガスカル・ローズ指板
《SPEC》
[ボディ]
■ボディ構造 : セットネック
■トップ木材 : キルト・メイプル
■バック木材 : ホンジュラス・マホガニー
■バインディング : ホワイト
■ブリッジ : Kahler
■PU : KGW P.U.
■コントロール : 3S11
Tone-ミドル・フェイズ・スイッチ、シリパラ・スイッチ
[ネック]
■スケール : 635mm
■ネック木材 : ホンジュラス・マホガニー
■ヘッドトップ材 : マダガスカル・ローズ
■指版材 : マダガスカル・ローズ
■指板バインディング : なし
■ネックグリップ : ミディアム・ファット
■フレット数 : 22F
■フレット : FW47095
[パーツ]
■ハードウェア・カラー : クローム
■ペグ : SG301 MG-T
[塗装]
■トップ・カラー :シースルー・ブルー
■バック・カラー : マホガニー・ナチュラル
■ネック : マホガニー・ナチュラル
■ヘッドトップ・カラー : ナチュラル
■仕上げ : 艶有り
■重量 : 3.4kg
※本記事は2021年6月時点の情報です。
※本製品は2020年5月にイケベ楽器店に出荷されました。